双胎間輸血症候群(TTTS)発症 34週4日で緊急帝王切開で出産しました
双子の管理入院43日目。
おもむろに先生から「ちょっとエコーいいですか?」と声をかけられてから1時間もしないうちに緊急帝王切開となり出産となりました。
緊急帝王切開になったのはなぜ?
緊急帝王切開の理由は双胎間輸血症候群(TTTS)により、双子の羊水量に差が出始めたことでした。
羊水量が適量でない状態で長くお腹に留めておくと、羊水が多い子も少ない子も心不全や腎不全などの問題が出るので早い対処が必要なようです。
私の場合は羊水量に差があっても2人とも元気に動き回っていて弱った様子や血流などにも異常はなかったものの、翌日も元気でいる保証はない状況であること、34週を超えていて母体から出しても十分生存できる程度には成長しているため、緊急帝王切開での出産となりました。
緊急帝王切開の準備とは?
手術はオペの準備が整い次第開始予定、
先生からは「すぐにご主人に来てもらうように連絡してほしいですが、状況によってはご主人の到着を待たずに手術になるかもしれないのでそれも合わせてお伝えください」と言われました。
看護師さん達がわらわらと集まり準備してくれようとしているところを少し抜けて主人に電話。
「今日、今から手術で出産だって。悪いけどすぐきて」と連絡。
長男をどうするかですが、たまたま義母が来ている日だったので主人が
・今日出産になったのでそのまま見ていてほしいこと
・ご飯だけ食べさせてお風呂は入れなくていいから寝かしつけてほしい
・どうしても寝ないなら連れてきてもいい
と伝えたようです。
義母は長男を寝かしつけたことがないですし、パパもママもいない夜は初めてなのでもしかしたら泣いて寝られないかもしれない…ということを懸念しましたが、後で聞いてみると「パパがいい」とグズったようですが最終的には寝られたようで、安心しました。
緊急帝王切開の準備
看護師さんたちがワラワラと集まってきて色んなところを同時に準備していただきました。
まずは着替え。ショーツ一枚になりガウンに着替えます。
そして帝王切開なので除毛。電動のレディースシェーバーで上の方を少し剃られました。
それから着圧ソックスの採寸。帝王切開後は下半身を動かせないため、血栓症の防止に着圧ソックスとマッサージ器がつけられるのでそのソックスのサイズをチェック。
胎児心拍のモニターもつけました。緊急ということで、胎児の心拍などが落ちていないかをチェックするため…かな?
点滴用の針も入れて、準備完了。
準備している間に主人も到着し、主治医の先生から双胎間輸血症候群の疑いがあること、
このまま進行すると2人の赤ちゃんそれぞれに問題が出てくる可能性があることから緊急帝王切開にて出産にします。
と説明があり、同意書にサインをしました。
手術室の準備が整い次第、手術のために移動します。と言われてしばしベッド上待機。
手術室で麻酔準備、帝王切開術開始
少しして手術室の準備が整ったとのことで、移動直前に最後のエコー。
向きや胎児の様子を確認したのかな…?ささっと先生が見て「はい、行きましょう」で移動になりました。
車椅子に乗って手術室へ。
手術室の前で麻酔科の先生や手術部の看護師さんの挨拶があり、名前やアレルギーの確認をされました。
車椅子で手術台のそばまで行って、自分で台の上へ上り、麻酔の準備が始まりました。
帝王切開なので胸から下だけの麻酔で、背中を丸めて処置していきます。
2回ほど注射をされました。上の子のときもやったので2回目なのですが、背中から針をさされるのは怖いものです…。
麻酔が入ると、またワラワラと人が集まりまた準備が進められていきました。
お腹の上にシートをかけられて顔の前にバーがつけられてシートで隠されているし、体は触られても麻酔でわからないので何が起きてるのかはさっぱりわかりませんが、着々と準備が進められました。
手術開始、双子誕生
準備が終わった後、先生の「これより…なんちゃらかんちゃら(良く覚えてない)、帝王切開術を始めます。手術終了予定時間は20時45分、予定出血量は羊水込で1500mlです。よろしくお願いします。」みたいなこと言って手術スタート。
上の子のときは手術開始から2分くらいで赤ちゃんが出てきました。
「4時30分手術開始します。」
「4時32分、出ます。」
みたいな感じだったので、「え、もう?」とびっくりしたのを覚えています。
今回もそんなノリだと思っていたので、切ったらすぐ赤ちゃんの泣き声が聞こえるかと思ったら全然聞こえない。
先生たちも無駄口叩かないからどうなってるのかさっぱりわからないけど、一生懸命なんかやってることだけはわかって、子ども達は無事なのかめちゃくちゃ不安でした。
しばらく先生たちは頑張っていて、そのうち泣き声が聞こえて1人目が出てきました。
まずは大きい方の一子が誕生しました。
もう1人は羊水が多い二子ですが、卵膜を破った途端にバシャっと水が飛び散りました。ほんとに水風船が弾けたかのように破裂し、床に水が飛び散るほど。
そんなに羊水がぱんぱんだったのかとびっくりしましたし、先生達も驚いていました。
その後無事にもう一度泣き声が聞こえて、2人の子がちゃんと泣けたことに本当にほっとし
ました。
カンガルーケアもできた
生まれた2人は34週なのでまだ小さく、カンガルーケアは難しいかもしれないなとうっすら思っていましたが、お姉ちゃんはできました。
手術台の上でお腹は先生達が処置を続けていましたが、
「赤ちゃんきますよー」と言われて胸の上に乗せてくれました。
上の子はカンガルーケアをしていないのではじめての経験。
乗せてもらったものの、胎脂まみれの子を見るのも初めてでどうして良いものやら…
少し撫でたりもしましたが、ただ眺めていたというのが正確なところかもしれません。
妹ちゃんは顔を見せてもらいましたが、胸の上に乗せてもらうことはできず、近くに連れてきてくれたときに少し手を触れただけで連れて行かれてしまいました。
今思うと妹は1500g程度しかなかったのでカンガルーケアをするより医療のケアが必要だったのかもしれません。
ずいぶん長くなってしまったので一度ここまでで。